私は、岩田先生は偉いと思っています

今回、私が言いたいのは、岩田健太郎先生は立派だ!ということと、失敗を認めず、失敗の上塗りをすることに近い言葉でコンコルドの誤謬(ごびゅう)というのがあると言うことです。
決して政府の批判をしたいわけではありません。

本題に入ります。
2月18日に神戸大学感染症学の岩田健太郎教授がダイヤモンドプリンセス号の中の状況がひどいと告発しました。
レッドゾーンとグリーンゾーンの区別がついていない。どこが安全な場所なのかわからない。ということです。
告発がなければ、ダイヤモンドプリンセス号で何が起こっていたのか。がわかりませんでした。
私は以前から、岩田先生を直接ではなく本などを介して知っていますが、グローバルスタンダードの感染症学を日本に広める努力をしている人と思っています。
告発は、批判にさらされることもあると覚悟の上でされたと思います。私は勇気のあることをしたと受け止めました。

また、ダイヤモンドプリンセス号で14日間過ごしPCR検査が陰性だった方々は、下船後さらなる隔離は必要ない。公共交通機関を使って帰宅して良い。ということになりました。
この下船後の隔離が必要ないとの判断は、ダイヤモンドプリンセス号での14日間の隔離がうまくいったという前提で成り立っています。
本当に隔離がうまくいったのかは、この後検証などで明らかになる(必ず検証をしてほしいです)と思いますが、現時点ではかなり微妙と思います。
隔離後に船内で業務にあたっていた検疫官や厚労省職員、DMATの隊員も感染したと報道されています。
早速ダイヤモンドプリンセス号を下船した後に感染が確認された人がでました。(栃木県南部で!)
海外での評価も隔離はうまくいかなかったとの判断が多いようです。
もし、隔離がうまくいっておらず、それを認めずに下船後の隔離が必要ないと判断したとしたら、この状態に近い言葉はなんだろうと考え、2つ思いつきました。

1つは論語で、子曰、過而不改、是謂過矣。→子(し)曰(いわ)く、過ちて改めざる、是(こ)れを過ちと謂(い)う。という言葉です。
現代語に直すと、孔子(こうし)が言われた。「過失を犯して、そのままにしておくことがほんとうの過失というものだ。」ということです。

もう1つは、コンコルドの誤謬(ごびゅう)です。
これは、ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資がやめられない状態を指します。超音速旅客機コンコルドの開発は、途中で採算割れが見通せたにもかかわらず、それまでの投資が大きかったために事業を続けて赤字を拡大させ、最終的に営業停止になった。というコンコルドの失敗からきた言葉です。
主に経済的な事柄で用いることが多いですが、今回の件も近いものがあるのかなと思いました。

最後に、これ以上ダイヤモンドプリンセス号の下船客から新型コロナウイルスによる感染者がでないことを祈っています。
また、この騒ぎが早く収束することを切に願います。