コロナワクチン接種率が低いのは栃木県が悪いのか

栃木県のコロナワクチン接種率が低いと報道され、患者さんからもそのようなことを言われちょっと悲しい気もしています。

全国ワースト1位だったようです。

その後の調査では、ワースト4位と若干順位が上がりました。

 

まあ、そんなこと競ってもしょうがないと思いつつ、こんなに頑張っているのに何故なのだろうと思います。

ただ、現在ワクチン接種している人が少ないのは個々の問題はあるかもしれないのですが、一番は国の責任だろうと思います。もっと早くたくさんのワクチンが納入されていれば、もっともっと接種している人は増えていたのは間違いないです。

どの県の接種率が高いとか低いとかは、若干目先をそらそうという意図があるのではないかと勘ぐってしまいます。

 

ちなみに栃木県の中での市町村の比較も公表され、宇都宮市はやっぱり低い方(ワースト4位)のようです。

こちらの理由はある程度推測できます。

まず、当初宇都宮への割り当てのワクチン量が少なかったです。これが一番の原因ではないかと個人的には考えています。

人口が多い所ほど、人口比で割り当ては少なかったようです。なぜ、そうなったのかは分かりませんが、医療従事者用でも高齢者用でもそうでした。これは、宇都宮医師会の役員会でも問題になっていました。

次の理由としては、宇都宮の予約システムとして、1回目接種をまず予約して、接種が終わってから2回目接種の予約を取るというのがあります。そのためか、最初の3週間はフルに予約をとらずに、2/3程度の予約数となっていました。例えば、上限36人と設定した施設では、はじめの3週間は上限24人の予約しか出来ませんでした。

もう一つの理由として、実際に接種した人数と報告している人数に若干の遅れがあるということです。国に報告するのに、VRSというタブレットを使うことになっていますが、宇都宮では医療機関の負担軽減のため、宇都宮市で一括して報告することになっており、報告までのタイムラグがあることです。

もう一つは、集団接種がはじまるのが遅かったこともあると考えています。歯科や薬局などの医療従事者の接種を集団接種で行っているのですが、これが終わってからの6月末から高齢者の集団接種が始まることになっています。医療従事者の接種に時間がかかった理由は、ワクチンの納入も関係があったと思います。

いろいろな理由がありますが、現在は相当皆頑張って接種していますので、宇都宮市、栃木県とも、接種率が低いという汚名を晴らす日は近いと思います。

 

高齢者の次には、60から64歳までの方と持病のある方の接種が始まります。その後にそれ以外の一般の方の接種になります。早くみんな接種が終わってちょっと安心できる状況になると良いと思っています。