持続可能なクリニックのために

みなさまは、お盆休みをどうすごされたでしょうか。

昨年に引き続いて今年もどこにも行けませんでしたので、家で何冊かの本を読みました。
2021新書大賞第1位の帯につられて、人新世の「資本論」という本を買って読んでみました。
このままでは地球が危ない、ではどうすれば良いか。ということが書かれています。
いくつかは共感ができ、いくつかはどうかなという感じなのですが、難しい内容をかなりわかりやすく書かれています。

いろいろなことを考えるきっかけとして読んでみるのは良いのではないでしょうか。


私は、この地球のサステナブル(持続可能性)について考えるとともに、今のクリニックの持続可能性についても考えを巡らせました。
今のクリニックは、日にもよりますがちょっと混みすぎているのではないかと思っています。
混む状況は、経営者としては良いように思うかもしれませんが、医者としては一人一人にかけられる時間が減り満足な診療が出来ない場合もでてしまいます。
待合室も混雑しますし、患者さんも嫌な気分になってしまうのではないかと思います。
スタッフも疲れ果てて辞めてしまう人がでてしまう可能性が高まります。
一人が辞めて、すぐに補充も出来なければより大変になって、雪崩のように辞めてしまう事態だってありうるかもしれません。
そうすると患者さんにも迷惑がかかりますし、私も疲弊してしまいます。
そうならないために、どうすれば良いだろうかといろいろ考えました。


待合室や駐車場がもっと広ければ、スタッフと医者を増やすのが一番良いのではないかと思いますが、今のキャパシティだとちょっと難しいのと、すぐに良いスタッフや医者を探すのは難しいと思います。


1つは、長期処方の容認です。患者さんによっては推奨でも良いかもしれません。
高脂血症高尿酸血症などで、データが落ち着いている人や、逆流性食道炎で症状が落ち着いている人は長期処方で良いと思います。
HbA1cが7を超えている糖尿病患者さんとか、症状が落ち着いていない患者さんは毎月受診の方が良いと思います。
また、処方が変わるときや状態が不安定の時には、いったん短めの処方になることもご理解をしていただければと思います。


それから、大変申し訳ないのですが新患の患者さんを制限せざるを得ないのではないか、と考えました。
ひとまず、小中学生の新患患者さんは小児科に行ってもらうことにします。
他の新患患者さんは、今後の状況を見ながら判断していきたいと思っています。
今通っている患者さんを大切にしていきたいと思っていますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いします。