高血圧治療ガイドラインが改訂されました

知っている方もいるかと思いますが、高血圧治療ガイドラインが改訂されました。
高血圧症の定義は変わらない(収縮期血圧140/拡張期血圧90mmHg以上)ものの、目標値が従来より厳しめに設定されました。
合併症などのない成人の目標値が140/90mmHg未満から、130/80mmHg未満になりました。

 

患者さんに説明すると、目標値がころころ変わられても困るとか、何で変わるんですか。など戸惑われているようです。
実際、説明する医師の側も正直戸惑っています。

 

では、なぜガイドラインが見直されて、変更されるのでしょうか。
世の中には、製薬メーカーの陰謀だ!と主張されている人もいますが、違います。
それは、新しい研究成果がどんどん出るからです。
血圧がこの位の方が生命予後が良くなる、または合併症などのイベントが少ない。などの研究結果がどんどん出され、そのうち信頼が高いものを中心に、ガイドラインが策定されます。
最新の研究結果で、最善策を提示しているわけです。

 

ガイドラインには、薬物療法だけでなく、生活習慣の修正についても触れられています。おおまかには、
1.食塩制限6g/日未満
2.野菜・果物の積極的摂取
3.適正体重の維持:BMI 25未満
4.運動療法有酸素運動
5.節酒:エタノールとして、男性20-30ml/日以下、女性10-20ml/日以下
6.禁煙

です。


医者としては薬を出したいわけではないので、生活習慣の修正で目標血圧を維持できればそれにこしたことはないです。

みなさん、頑張りましょう。