大腸がんの罹患数は、すべての癌の中で一番になっています。死亡数は2番目なので治る方も多いということだと思います。
もちろん早期発見、早期治療が大事ということです。
少し前に、長野県の昭和伊南総合病院の堀内先生が自分で大腸内視鏡をやる場合、座った姿勢でやるのが一番楽だ。ということを論文にして、イグノーベル賞をとりました。
堀内先生が講演会で宇都宮に来た時に大変ではないのか聞いたところ、簡単ですよ。と答えていたので、機会があれば私もやってみたいと思っていました。
本日、一人で大腸内視鏡をやってみたのでこれからやりたいと思っている方(あまりいないと思いますが)への参考の意味もふまえて書いてみたいと思います。
最初の難関は、ブスコパンの筋注です。
ブスコパンは、腸の緊張、蠕動を抑えるので使った方が挿入、観察が楽になります。
自分で自分に注射をするのに、若干の抵抗はありましたが、インスリン用の細くて短い針のシリンジを使って、根元まで刺して注入しました。
まず、第一段階クリアです。
次に、自分のおしりに内視鏡を入れるのに意外に手間取りました。
初めての経験で、どっちに内腔があるのかわかりにくかったのですが、ゆっくりと慎重に入れていったら目の前が開けてきました。
次に、S状結腸の挿入です。内視鏡がたわまずに入れば一番良いのですが、やはりたわんでしまい、おなかが張る感じがあります。内視鏡をひねる動作はしにくいので、いつもとは勝手が違います。普段は、内視鏡がどこを通っているのか意識しながら挿入しますが、押して引いて自分のおなかと相談しながらやっていると、いつの間にか盲腸まで到達していました。
検査前の排便では、ほぼ透明な水様でしたので、大腸の中に残渣はほとんどないかと思っていましたが、ちょっと残っていました。
そうです。患者さんには、前日の食事は野菜やきのこなどは食べないで!と指導するのですが、昨夜すきやきだったので、野菜もしいたけも、しらたきも食べていたのでした。
やはり、前日の食事は大事なのだなと再認識しました。
それから、当日の前処置で今回サルプレップを飲用したのですが、飲みだして3時間たった時点できれいになったと判断したのが、ちょっと早かったかもしれません。
検査後も水様便はでていました。
(サルプレップは試供品としてもらっていたものを今回使わせていただきました。当院では採用されていません)
検査前は、うまくいくかなと不安に思ったりはしましたが、何とかなるものですね。
安心できて良かったです。
内視鏡医の先生方、自分でやってみてはいかがでしょうか。
そうは言ってみたものの、私個人はしばらくはやらなくていいかなと思っています。